バッテリーの経年劣化と
サルフェーションの違い
サルフェーションとは
サルフェーションとは、鉛バッテリーから電気を取り出した時に発生する硫酸鉛が固まりになることです。
この固まりは電気を通さない為、サルフェーションが発生するとバッテリー内部の電気の流れが阻害され、充電を行っても十分に電気が回復しなくなります。
電気を80%以上使ったバッテリーを24時間以上放置しておくとバッテリーの中の硫酸鉛が固まってしまう危険性がありますが、一度に80%も使わなかったり、80%以上使ってもその日の内に充電していればほとんど発生する事はありません。
ほとんどの場合、バッテリーの性能の低下は経年劣化によって起こります。
バッテリーの経年劣化とは
バッテリーの経年劣化は以下の3つの要因によってなります
- +極の経年劣化
+極の鉛棒(心金)が充電を繰り返す事で脆くなり切断、剥離を起こし電気の通りが悪くなり、性能が低下する。 - -極の経年劣化
-極の粉鉛板が充電を繰り返すことで脆くなり剥落、剥離を起こし電気を蓄え、流す為の化学反応を行う面積が減少し性能が低下する。 - バッテリー液の状態悪化
バッテリー液が溢れる、蒸発するなどでバッテリー液中の硫酸が流出し、バッテリー液が薄まる事で、バッテリー内の電気の流れが弱まり性能が低下する。
※バッテリー液の状態悪化に関しては、充電後の適切な補水とこまめなバッテリーの天面清掃によって防ぐことができます。
これらの要因の結果、電気の通りが悪くなったり、充電しても電圧が上がらないなどの症状が起こります。
この電気の通りの悪化や充電時の電圧回復の阻害が、サルフェーションの症状とよく似ているため、実際にはバッテリーの経年劣化であるものが、サルフェーションによるものだと説明されることが多いようです。